ミシンの種類は用途別で考える
服を作ったり薄手のカバンを作ったりする場合は家庭用ミシンで事足ります。ただし、作る上で家庭用ミシンでは出来ないこともいくつか存在します。
生地の厚さで選択肢が異なる
カバンを作る際に素材の厚さでミシンの選択が変化します。
軽量で薄手なカバン
主に軽量な荷物を想定しています。ポーチであったり、薄手のデイバックをつくるには家庭用ミシンでも製作できます。
耐久性重視のカバン
カバンに荷物を入れて、運べる耐久性を備えるなら、負荷のかかる場所に補強をする必要があります。その時に生地の厚さが増すため、縫う力が必要となり、家庭用ミシンでは縫いにくいことが多々あります。
帆布を使うなら、職業用ミシンがオススメ
帆布は平織りで織られた厚手の布です。これを重ねて縫うと、かなりのパワーが必要なんですね。キャンプ用品は難燃性含め帆布を使うことがありますし、風合いを重視して選択することが多々あります。その為、ハイパワーである職業用ミシンが縫いやすくなります。
家庭用ミシンで厚地を縫う選択
家庭用ミシンの内部はプラスチックなどの比較的加工しやすく、材料費の安い素材です。その分、ミシン本体の価格を下げることができるのですが、問題はその材質です。使用すると磨耗し、精度が落ちてきます。一方、職業用ミシンは力のかかる場所には金属のパーツを使用し、制度の低下を最低限にします。
厚地は少なからず力のいる作業です。その為、限界点近くになると、針に負担がかかり折れることもありますし、内部パーツの偏摩耗につながります。帆布は多様性に富み、大変使いやすい素材なので、よく使う場合は職業用ミシンが良い選択です。
ミシンで出来る作業
縫製方法でミシンの種類は異なります。
家庭用ミシン
家庭用とついていますが、できることはモデルにより多種多様です。直線以外にジグザグ(補強で使用する)縫い、ボタンホール縫い、模様縫いなど多種多様な機能が備わっています。
ロックミシン
ロックミシンとは、布の耳のほつれを防止するものです。通常生地の耳はほつれやすい為、三つ折りにして縫うことでほつれを防止します。しかし生地が厚くなることで不具合が出ることがあります。特にウェアを製作する場合は生地の厚さは着心地に大きな影響がある為、ロックミシンをかけることで厚みを抑え、生地のほつれを防止します。
腕ミシン
腕ミシンはカバンなどの立体を縫うのに適したミシンで、平縫いではできない袋の底の縫ったり、物理的に届かない狭い場所を縫うのに適したものです。
職業用ミシン
カバンを製作するのには職業用が適しています。職業用は直線に特化したモデルで、パワー及び耐久性がある点で家庭用より優れています。カバンを製作する上で、布の末端の処理はロックミシン、及びバイアステープで処理します。
バイアステープ
あらかじめ折り返しがついてるテープのことを指します。同素材を用いると同じ風合いが出るため、帆布の場合はアクリルテープを使うと同じ風合いで仕上げることが可能です。色、折り返し方法、伸縮性を選択できます。
職業用ミシンを扱う上での注意点
針に糸を通すのは左からです
ここを間違えると糸が切れてしまいます。大学の頃、これを知らずに右利きの僕は右手で右から糸を通してました。この手順だと、縫っている最中に糸が切れます。一方、左利きの人は左から糸を針に通すと、問題なく切れずに縫えるという事件が発生しました。知識の差ですが、手順一つで調子が悪くなるのが工業ミシンです。
ボビンと針は家庭用/工業用とで互換性はありません
家庭用ミシンを使用されていて、追加で職業用ミシンを購入する場合、選択によっては工業用のボビンケースと針を使用することになります。職業用ミシンでは家庭用のパーツは使えない(ただし家庭用の部品を使用できる職業用もあります)ので注意が必要です。
糸を通す場所が多いので、しっかり覚えましょう
最初は大変です。でも慣れると簡単です。
押さえ圧の調節の基本
押さえ圧を調節する時は、基本の押さえ圧では縫いにくくなった時に調節するものです。試し縫いをした時に2枚の生地の内、片方の布を送らない・生地が波打つ場合は抑え圧を調節します。
薄地 押さえ圧を弱めにする
厚地 押さえ圧を強めにする
糸調節の調節の基本
糸調子とは縫う際の糸の張り具合を調節するものです。試し縫いをする際、上糸と下糸の調子が均一であることを確認します。
糸調子を弱くします
糸調子を強くします
JUKIのSL-300EXの良さに迫る
私が使用しているのはJUKI のSL-300EXです。職業用ミシンで、直線縫い線用です。
下記で職業用ミシンについてご紹介しています。よろしければ合わせてご覧ください。
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まとめ
私自身、ミシンでものを作るのが好きなので、その上でJUKIを選択しました。しかし、家庭用でも作れないことはありませんので、いきなり職業用ミシンを選択する必要はありません。でも、間違いなく家庭用より優れた耐久性と使いやすさがあり、作るのが楽しくなります。
下記動画は私なりのミシンの使い方です。まだまだ使える道具を一箇所壊れているなら修理してロングライフなものにしてあげるべきだと思っています。
次ページでは、ものづくりをする際の私なりの方法を紹介しています。
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こちらはアウトドアの素材を買う場所をご紹介しています。アウトドア製品を作る際は是非チェックしてみてください。
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コメント
コメント一覧 (2件)
ミシンで修理して、永く愛用する。とても素敵です!
修理すると一気に愛着が湧くから不思議なものです。笑