ミシンとIllustratorを組み合わせるメリットを紹介します

目次

材料に関する知識

ミシンで作品を制作するには、針と糸、そして生地の知識のリンクがとても大切になります。

生地に応じて糸を選択します。

スパンミシン糸

細く、強度があり、縫い糸のスタンダードになります。多少の毛羽立ちがあり、衣服など、光沢を抑えたい製品に最適です。

フィラメントミシン糸

スパンミシン糸より滑らかで光沢があります。強度も高く、耐久性を求める場合はフィラメントミシン糸を選択します。

レジロン

伸縮性のある布地に適切な糸です

キングレザー

ミシンで皮革を縫う際に最適な糸です

糸の太さに応じて変更します。針は少なくとも生地に穴を開けるので、薄地に太い針は生地に大きな穴を開け、そこから裂ける原因にもなりますので、適切な組合せがあります。

家庭用ミシン針

家庭用ミシンで使用し、取り付けの向きを間違えないような加工がされています

工業用ミシン針

一部職業用ミシン及び工業用ミシンで使用します。向きを間違えないような加工はありませんが、針自体の強度が高いです

#9の針では、#90(薄地用)の糸を一般的に使用します

#14の針では、#30(厚地用)の糸を一般的に使用します

生地

ナイロン

ポリエステルに比べ、軽く強度があります。日焼けしやすく、わずかに水分を含みます

ポリエステル

ナイロンに比べシワになりにくく、水分を含みません。日焼けに強いです

ポリウレタン配合

生地にストレッチ性を与えることができます。色はレジロンを使用します

帆布

生地の強度が高く、木綿ならではの風合いがあります。パラフィン(蝋)加工を加えることで撥水加工を与えることができます。蝋の撥水効果は数年と言われています。

デメリットは縫った跡が残るので、やり直しがあまりできません

制作に関する知識

製作する上でのポイントをご紹介します。

試作をする

新しいものを作る場合は型紙がありません。そのため、まずは型紙作りから始めます。そのときに便利なのがプロジェクトペーパーです。型紙は綺麗な紙を使う必要はありませんが、メモリがあると、正確な図面を引く際に便利です。

縫い代ありで作成する場合

 メリット 

生地に線を引く手間がないので、短時間で制作でき、大量生産に向いています。

1cmの幅で縫う場合、仕上がり線に対してあらかじめ1cmプラスして型紙を作成します。縫い線が引かれていない為、生地端とステッチの幅を均一に縫う感覚が必要です。ミシンにメモリが付いていない場合は縫い代なしで型を作成するのが無難です。

縫い代なしで作成する場合

 メリット 

縫い線をチャコペンで引いている為、寸法通りで仕上げることができます。

縫い代を含まない型紙の場合は、まず型紙を置いて、チャコでマークします。ラインが縫い線の為、仕上げ寸法に狂いが少ないです。ただし、生地端から1cm幅で縫う場合は、型から+1cmのカット線を合わせて生地に引く必要があります。

ハサミ

ハサミは裁ちばさみを用います。普通のハサミでも問題なく生地は切れます。しかし、刃の長さが短く一回での切れの良さがありません。裁ちばさみは一回で綺麗な切れ目で裁断することができます。

刃の長さが長いと綺麗に裁断できますが、その分重くなります。切れ味は重要なため、布を切る時の専用品にし、テープなどを切るにはハサミを使用すると良いです。

三角定規

布に直接線を引いて生地を切る際に、90度の角度を出して生地を裁断するのには三角定規、及び曲尺が便利です。基準の直線を引くことで、正確に切り出すことが可能です。

試作の時の縫い目は粗めが良い

ミシンには縫い目のピッチを調節できる機能があります。試作の段階では縫いと解きを繰り返します。そのため、本縫いと同じようにピッチを狭めて縫うと解きが大変です。ピッチを最大にして縫うと解きが楽になるので便利です。

型は保管しておく

微修正が必要な場合、簡単な型紙を作成しておくと、次に同じ形を作成する際に便利です。サンプルを作成する際、紙だと保管場所を最小限に留めることができます。

型紙を作成する

量産する場合はメモリのある型紙があると便利です。このステップでは試作が完了し、本製作に進むときに有効な方法です。

型紙にはメモリがあらかじめ記入されています。それが必要な生地の面積を算出するのに便利です。私がオススメするのはは工作用紙です。1枚50円程度の、昔ながらの厚紙です。何より丈夫で、厚みがあるので線引きが楽です。

illustratorで配置する

切り出した型紙にメモリがありますので、数値をもとにデータに配置していきます。必要な生地の長さ、材料費を算出することができます。

試作で作成した型紙を工作用紙に作成します。

写真の場合は幅約100mmの布幅を必要とします。

生地の大きさ及びパーツの寸法をボックスで入力することで、適切なパーツの面積を算出できます。計測した数値はEXCELで管理することで製作費用を算出できるほか、材料の見直し、コスト削減できる箇所を確認できます。

生地の裁断

配置図をもとに型紙を生地に置いて、チャコペンで印をつけて、カットします。

素材の購入先

私が利用しているお店をご紹介します。

ユザワヤ 友の会

入会金500円(税抜)です。時々入会金0円のキャンペーンを開催している時があります。1年間有効で、購入金額から10%OFFで購入できます。

ユザワヤ 友の会 http://www.yuzawaya.co.jp/member/tomonokai

生地以外の道具類はネットで購入する方がかえって都合が良い時もあります。

いとや

糸を購入する時に利用しているお店です。色見本帳と生地を照らし合わせ、必要とする糸番号を購入できます。送料はかかりますが、糸自体が安いため、購入しやすいです。

いとや http://www.rakuten.co.jp/itoya-tu/

Outdoor Material Mart

アウトドアで使用する専門的な生地を使う際は利用しています。現物の確認ができないので、最小単位で発注し、確認する作業は必要ですが、最先端の生地を制作材料にすることができます。

OMM https://outdoormaterialmart.jp/

生地の森

こちらのお店では生地のサンプルを手配することができます。取り扱いの生地の数も非常に多い為、初めて目にする生地などは手配して手触りや強度など確認できる為、利用しています。

生地の森 https://www.kijinomori.com/


次ページでは帆布と職業用ミシンの相性やミシンの特徴について説明しています。

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筆者について

プロダクトデザインにまつわる備考録です。このブログではデザインに関心なる方に向けて記事を作成しています。

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